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実践が決め手:PBLのすすめ(2)

◆第2回『複数メンバで問題解決するスキルとは何か』

 複数メンバで問題解決するとは、どのようなスキルなのでしょうか。筑波大
でのPBLの実施前と後のスキルを比較してみると、EQ(Emotional Quotient)が
向上していることが分かりました。EQとは、自己や他者の感情を知覚し、自分
の感情をコントロールする力のことで、心の知能指数と言われています。EQの
診断は市販の診断ツールを用いており、自己認知力と他者認知力とで測定して
います。
 複数メンバで問題解決するとは、リーダにより指示された分担を他のメンバ
とコミュニケーションをとらず粛々と作業を行うことではありません。どのよ
うな方法で問題解決を図るのかをチームのなかで皆のアイディアを結集させ、
ディスカッションしながら解決方法を模索することです。その場合、唯一の正
解はありません。このため自分が正しいと思っていることを主張することが必
要なのですが相手に譲ることも必要です。その活動を通じて、人間とはどうい
うものなのか、そして自分はどういう人間であったのかを改めて知ることにな
ります。
 PBLはチームで議論しながら最適な解を見つける活動です。システム設計開発
経験豊富な教員から見たら、チームで決めた解は最適でない場合も多いのです
がそれはPBLの本質的な問題ではありません。教員はその解に対してチームに次
々と質問を投げかけます。チームがその質問にきちんとそれなりの理由を付け
て回答ができれば良いのです。学生は教員からの質問に回答できないのは恥だ
から必死にチームで考えるようになります。ただし、教員が解を示した瞬間に、
学生は教員から正解を求めるようになり、学生の思考は停止し、チーム内の活
発なディスカッションが終わってしまうので注意が必要です。   (駒谷昇一)