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実践が決め手:PBLのすすめ(3)

 第3回『専門的技術と相互依存』

 私がPBLの実施において留意していることは、なるべく学生が主体的に取り組むことができるようにすることです。このために、学生には細かい指示をなるべく出さないようにしています。チームの活動のなかで話し合って何かを決めることができるということは企業に入った後でも大変重要なスキルです。
 チームが主体的に活動されている場合、チームの中で多くの意思決定が行われます。各学生が知っている知識や技術にはバラツキがあるので、議論が錯綜することもしばしばあります。もし自分の主張にこだわり、他人の提案を受け入れることができなかったらチームとしての最大の成果を出すことはできず、チームメンバのモチベーションも下がってしまいます。
 企業においても各エンジニアに特異な技術があります。現在では全てのITを修得することは不可能で、それぞれの専門技術を融合し、システムを創り上げることでないとシステムは出来上がりません。そのように各エンジニアは専門的な技術を修得し、その相互依存によって組織が成り立っています。
 PBLを通じて、学生は自分で何でもやるのではなく、相互に助け合いながら進めることの重要性を認識します。相互に依存するためには、各人が他者に提供できる知識や技術があり、お互いに尊重し、信頼し合う関係が不可欠です。PBLでは単に作業を分担してシステムを作るのではなく、そのような相互に助け合いながら目標を達成することで、社会で必要な多くのことを学ぶことができるのです。(駒谷昇一)