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![]() 実践が決めて:BPLのすすめ(7)◆第7回『PBLがもたらす学校教育へのインパクト』 PBLが従来の座学や演習と比べ、大きく異なる点として、(1)知識の統合、(2)チーム活動からの学び、(3)プロセスからの学び、(4)マネジメントからの学び、(5)学生の主体的な学び、の5つを挙げましたが、今回は(5)についてです。 主体的な学びが行われているというのは学校教育の本来の在り方だと思いますが、学生と接すると『指示待ち』が多く自分で考え、自分で行動できる学生が少ないことに驚きます。指示を伺い、指示されたことをやり、指示されてないことはやらない、叱られたら指示されていないと言い訳をする。企業にもそのような人がいますね。この生き方は自分に非が無いと主張できるのでリスクを負うことがなく、効率的に仕事を進めることができそうに見えます。しかし社会や企業に就職してみると細かく指示をしてくれる人はいないのでホウレンソウが求められます。1年経つと先輩になり、2,3年経てば部下を持つようになります。早い人では5年もするとプロジェクトリーダーとなり、このときには自分に対して細かい指示を出してくれる人はおらず、プロジェクトメンバ全員に適切な指示を出し、プロジェクトの責任を負う立場になります。 主体的に生きるとは、リーダーとして必要最低限のことですが、それは自分の人生を歩むということでもあります。人生での様々な選択は自分で行わなければならないからです。 PBLでは、学生は様々な選択を迫られます。それに対し教員が細かい指示をしていたのでは自分達で考え自分達で選択するということができなくなってしまいます。ですから、なるべく教員は指示を出さず、誤った選択肢を選ばないように『学生に気付かれないように伏線を敷いておく』ことが重要なのです。この方法は、その選択をする前に、考えるヒントや考え方を気付かせるような質問を投げかけることです。そして学生の選択に対して、どうしてその選択をしたのかの理由を尋ねます。ここまでできる人は多いのですが、質問してもその解に納得ができず、結局指示してしまうのでは失敗です。この失敗を起こさないためには、誤った選択をしないように考えるヒントとなるものを事前に与えていたか、そして最も重要なのが学生の選択した結果を教員が受け入れることです。もし60%合格であればそれを受け入れ、80%であれば褒めます。 これを繰り返すことで、学生のモチベーションが上がり、PBLは順調に進み、学生が自ら考え行動することができるようになるのです。ある企業人の方は、企業で求める人材は『自律エンジンを身に付けている人だ』と言われました。自律エンジンを身に付けているとは主体的に考え物事に取り組むことができることであり、その教育にPBLが最適なのです。(駒谷昇一) 連載コラム |